母乳育児に取り組む高齢出産ママたちへ
出産という大きなライフイベントを終えると、すぐに訪れるのが「授乳」と「睡眠不足」という新たなチャレンジです。
これは赤ちゃんが生まれた瞬間から始まります。
特に高齢出産のママたちは、出産による疲労や体力の回復が追いつかないまま母乳育児に向き合うことが多く、「母乳が出ない」という悩みに直面しやすい傾向にあるようです。
さらに帝王切開の場合は、心身ともに十分に回復しないまま授乳生活がスタートすることも少なくありません。
私自身も、出産後の疲労と慢性的な睡眠不足によって母乳が思うように増えず、悩みながらネットや本で情報を探し、さまざまな方法を試す日々が続きました。
今回は、『産後すぐに母乳でない問題』にどう向き合ったのかを、実際の経験談を交えながらお話ししたいと思います。
授乳に関しての個人的な結論としては、
①母乳は必要量出た方がいい
②授乳は哺乳瓶を導入しておいた方がいい
です。
少しでも同じような悩みを抱えるママたちの助けになれば幸いです。
出産後すぐに授乳が始まる現実
帝王切開で出産した後に一番辛いのが傷が癒えるのを待つ間もなくはじまる授乳。
自然分娩の場合と同じく、赤ちゃんの栄養や抗体を得ること、そしてママとのスキンシップのために、授乳は産後初期から重要とされています。
一方で、私は産後の授乳に悩まされました。
- 体力の回復が遅い: 帝王切開の傷や手術の疲れにより、立ち上がることや授乳の体勢を整えるだけでも一苦労。そこへ加え深夜授乳への対応も発生。
- 母乳が出ないことへの不安: 帝王切開や高齢出産の場合、産後すぐ母乳がなかなか増えないということで悩む女性が多い。「赤ちゃんに十分な栄養がいっていないのでは?」という不安が生じる。
- 周囲が聞いてくることへのストレス: 産後会う人会う人に聞かれたのが「母乳かどうか」。何の悪気もない質問なんですが産後すぐはメンタルも繊細になっている状態なのでストレスに感じてしまうことも。
特に、産後1週間は立ち上がったり歩くのもままならないまま、2−3時間に一度の授乳に対応する必要があります。だからこそ、悩みを抱えないことが大切なんです。
混合授乳への切り替えと負担の現実
私自身も帝王切開の術後回復に時間がかかり定期的な授乳をスキップしたせいか、母乳の量が思うように増えず、すぐに混合授乳(生後1ヶ月までは80%は粉ミルク)に切り替えました。
母乳量が増えないことに悩んだり落ち込んだりも・・・
しかし結果として混合授乳(あるいは、哺乳瓶での授乳)へ思い切って切り替えたことでたくさんのメリットがあることに気づきました。
そもそも、授乳には以下のような作業が必要です:
- ミルクの準備(母乳ではない場合)
- 授乳(母乳またはミルク)
- ゲップをさせる
- 寝かしつけ(夜間授乳の場合)
- 哺乳瓶の洗浄(母乳搾乳、ミルクの場合)
これら一連の作業には1時間以上かかることが多く、
赤ちゃんの授乳間隔が2〜3時間おきとすると、実質的にママが寝られる時間は1回あたり最大1時間半程度です。
特に夜間授乳の場合、上記の作業に加え、ママが再度寝付くまでに時間がかかってしまったりすると、寝たとおもったらすぐにまた次の授乳時間がやってきます。
この睡眠不足は、産後の体力回復にとって大きな課題となります。
特に産後すぐはホルモンに大きな変化が生じ、精神的にも大きな負担に。
そして何より、大変さを誰ともシェアできず、パパにも苦労が伝わりにくいんです。
私の場合、母乳の量が思うように増えなかったことから混合授乳に移行しましたが、
結果として哺乳瓶を使用して必要量を与えるということが、その後の育児生活で大きなゲームチェンジャーとなりました。
母乳育児の選択肢:直接授乳と搾乳
そもそも、母乳育児にも「直接授乳」と「搾乳」という2つの方法があります。
母乳といえばママが直接授乳するイメージがありますが、必ずしもそうである必要はありません。
私が暮らしている東南アジアでは、男女ともに共働きが一般的です。産後半年ほどで仕事に復帰する女性が多いため、新生児の頃から搾乳機と哺乳瓶を併用する人が珍しくありません。
それぞれのメリットとデメリットを理解したうえで、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
直接授乳
- メリット: 赤ちゃんとのスキンシップが深まり安心感を与えられる。器具の準備や洗浄が不要で、赤ちゃんが欲しがったときにすぐ授乳できる。コストもかからない。
- デメリット: ママが必ず対応する必要があり負担が大きい。赤ちゃんが頻繁に起きるとママの睡眠不足が続く。お出かけの際は必ず赤ちゃんを同伴しなければならない。授乳量が把握しにくい。哺乳瓶授乳を拒否する赤ちゃんになる可能性がある。
搾乳と哺乳瓶での授乳
- メリット: パパや家族も授乳に参加でき、ママの負担が軽減される。飲んだ量を明確に把握できる。ママが自分のタイミングで搾乳できる。直接授乳と哺乳瓶授乳を使い分けられる。
- デメリット: 搾乳に時間と手間がかかる。哺乳瓶の準備や後片付けも必要になる。
大きな違いは、哺乳瓶から直接授乳への切り替えは比較的スムーズだが、直接授乳から哺乳瓶への切り替えは難しく、授乳拒否が長引く子も多いという点です。
哺乳瓶を受け付けないとなると、ママ以外が授乳できず、夜間授乳や外出の際に必ず赤ちゃん同伴となり、負担が大きくなります。
もちろん、すべての赤ちゃんが哺乳瓶を拒否するわけではありません。ですが、完全母乳でも混合でも、なるべく早い時期に哺乳瓶に慣れさせておくことで、その後の育児が格段に楽になります。
実際に、母乳量が安定するまでは「まず片方15分ずつ(合計30分)直接授乳し、その後に不足分を粉ミルクで補う」ようにしていました。
そして、母乳が増えてからは「搾乳した母乳を哺乳瓶で与える」というスタイルへ切り替えることにしました。
母乳が出なくても焦らないで!
母乳が出ないことで落ち込むママは少なくありません。ですが、混合や完全ミルク(完ミ)でも赤ちゃんはしっかり健康に育つということを忘れないでください。
もちろん、母乳には栄養素や抗体などの貴重な成分が含まれているため、理想としては「少量でもいいから諦めずに与え続ける」ことをおすすめします。
私自身も、生後1ヶ月ごろまでは母乳がほんの少ししか出ず、栄養のほとんどをミルクに頼っていました。
それでも、諦めずに「決まった時間に搾乳する」「必ず赤ちゃんに吸ってもらう」ことを習慣化した結果、生後1ヶ月を過ぎる頃から母乳量が徐々に増えていきました。
産後すぐは母乳が全く増えず、搾乳器でもほとんど絞れないほど。そんな時期は授乳を“栄養補給”ではなく、“赤ちゃんとのスキンシップの時間”と割り切り、どんなに量が出なくても3時間おきにミルクをあげるタイミングで必ず吸わせるようにしました。
つまり流れは、
①まず直接授乳 → ②不足分をミルク&哺乳瓶で補う、という形です。
母乳が出なくても続ける意味
出産直後は寝不足とホルモン変化で体も心もボロボロ。
そこに「母乳が出ない」という悩みが重なると、気持ちが折れてしまいそうになります。
ですが、吸わせることをやめたり搾乳の回数が減ってしまうと、母乳量は確実に増えません。
(これは自分の経験からもはっきり言えるくらい、違いが出ます。)
だからこそ、どんなに母乳が不足していても、産後2〜3ヶ月は「赤ちゃんとのスキンシップの時間」と割り切って、吸わせ続けることをおすすめします。
もちろん、体質によってどんなに努力しても出にくい方もいます。
ただ、母乳が少しでも出るかどうかで、その後の育児における選択肢は大きく変わります。
最低でも2ヶ月は諦めずに取り組んでみてください。
母乳が出ないと困ること
搾乳や哺乳瓶での授乳には、授乳量が明確にわかることや、家族も育児に参加しやすいといったメリットがあります。
では、なぜ最低でも2ヶ月は諦めずに母乳量を増やす努力をした方が良いのか。その理由をお話しします。
混合授乳や完全ミルクにすると、次のような不便さが生じます。
- お出かけの際に粉ミルクを必ず持ち歩く必要がある
- 授乳のたびに熱湯が使える環境が必要
- 赤ちゃんが泣き止まない時でも、ミルクの準備に時間がかかる
- 哺乳瓶を洗える環境を常に確保しなければならない
- スキンシップの機会が減る
母乳がある程度出ていれば、①搾乳して哺乳瓶で授乳したり、②混合にしたりと選択肢があります。
しかし、母乳がほとんど出ない場合はそもそも選べる手段が限られてしまうのです。
旅行で直面した大変さ
私が特に困ったのは「旅行」のときでした。
母乳が出ない前提だと、粉ミルクや予備の哺乳瓶を常に持ち歩く必要があります。短時間の外出ならまだしも、数日間の旅行となると必要なミルクの量も多くなり、とにかく荷物がかさばります。
実際、わが家は生後3週間のときに家族で週末旅行へ行ったのですが、宿泊先でまさかの「1日停電」が発生しました。朝6時から急に電気が止まり、復旧の目処は夕方まで立たないと聞かされ、私もパートナーも呆然としました。
母乳がない状態で電気が止まると、混合や完ミではまさに絶望的です。
- ケトルやIHコンロが使えず、お湯を沸かせない
- 準備していたミルクのボトルを温められない
- 冷蔵庫に保存していたミルクを保管できない
結局、電気給湯器や哺乳瓶、粉ミルクを抱えて近くのカフェに駆け込むことになりました。
母乳があると増える「選択肢」
母乳の量が安定していれば、
- 母乳(直接または搾乳)
- 混合授乳
- 完全ミルク
といったように状況に応じて柔軟に選ぶことができます。
一方、母乳が全く出ない場合は必ず哺乳瓶とミルクが必要になります。その分、
- 荷物が増える
- 時間や場所の制約が多くなる
- 衛生管理の負担が増える
など考えなければならないことが格段に多くなります。
まとめ
こうした経験から、長期的にみても「最低限の授乳量を母乳で確保できる状態」を維持することがベストだと感じました。
初期の授乳回数が母乳量を左右する
とはいえ、「出ないものは出ない!」というケースもあると思います。
私自身も、専門家に相談したり、母乳専門のマッサージを受けたりと色々試しました。その中でたどり着いた結論は――母乳量を安定させるためには「産後1〜2週間の習慣づけ」と「その後の継続」がとても重要だということです。
産後1〜2週間で母乳量を増やすためのポイント
- 頻繁に赤ちゃんに吸ってもらう 母乳量を増やす最大の鍵は、赤ちゃんにできるだけ頻繁に吸ってもらうこと。最低でも3時間おきに乳房に当てるか、搾乳器で刺激を与えましょう。片側10分ずつでも構いません。とにかく1日8回以上を目安に、毎日続けることが大切です。
- 水分補給を徹底する 生後3〜4週目の赤ちゃんは、1日に700ml〜1Lもの母乳を必要とします。そのため、母乳を生産するママ自身も最低1日3Lの水分を摂ることが推奨されます。
- 疲れや痛みを超えて取り組む 出産直後は体力が落ちていますが、この時期の努力が母乳育児の土台になります。授乳や搾乳をスキップせず、アラームを設定してでも習慣化することが大切です。
- しっかりと栄養を摂る 出産後は睡眠不足のせいで、食事がおろそかになりがちです。特定の食材にこだわる前に、まずはバランスよく栄養をとることを優先しましょう。おすすめ食材などを試すのは、生活に余裕が出てからでも大丈夫です。
- 食べ物の工夫は“おまけ”程度に 効果があるかどうかは個人差が大きいです。私の場合は、モリンガパウダーをお湯に溶かしたものや、自家製グラノーラ(オーツ、ナッツ、ドライフルーツ、蜂蜜を炒めたもの)+牛乳が多少は良かったかな、という程度でした。劇的な変化はありませんでした。
続けることの大変さ
正直、睡眠不足の中で3時間おきに授乳や搾乳を続けるのはとても大変です。
私も産後すぐは、赤ちゃんのお世話や家事、自分の生活とのバランスが取れず、思うように習慣化できませんでした。その結果、産後3週間は母乳量が全く増えず、完ミへと進みかけました。
しかし、旅行先で「停電」に直面した経験から、「やっぱり母乳は少しでも出た方がいい」と強く実感し、本気で母乳量を増やす努力を再開しました。
試行錯誤の中で気づいたこと
ネットや先輩ママからのアドバイスは本当に多種多様。特に食べ物については「これを食べろ」「あれは食べるな」とさまざまですが、人によって言うことも違えば、国や年代によっても異なります。
私自身、食事内容を変えてもすぐに効果を実感できることはありませんでした。むしろ、長い妊娠期間の食事制限を終えた直後に、さらに細かい制限をすることがストレスに感じることもありました。
そこで私が出した結論は次の通りです。
- 母乳量を増やしたい場合 → 水分補給(特にお湯)+授乳頻度を増やすこと
- 母乳はあるけど出にくい場合 → 上記に加えてマッサージや専門家に相談
それ以外は「やればなお良し」程度の効果、というのが私の実感でした。
効果があった工夫
母乳は血液から作られるため、水分摂取は必須です。私にとって一番効果があったのは、こまめに温かいお湯を飲むことでした。
また、母乳は「需要と供給の仕組み」で成り立っています。授乳や搾乳の回数(需要)が増えれば、それに応じて生産(供給)も増えていきます。
私自身、帝王切開後の回復に時間がかかり、定期的な授乳をスキップしてしまったため、母乳量がなかなか増えませんでした。その結果、生後1ヶ月までは粉ミルクが8割を占める混合授乳に。
それでも「母乳はやっぱり出た方がいい」と考え直し、アラームを使って授乳・搾乳を習慣化。回数を増やすうちに少しずつ効果が現れ、生後2ヶ月頃には1回の授乳で母乳だけでも足りるようになりました。
お酒を飲んだ日でも、必ず決まった時間に搾乳器で搾ることを欠かしませんでした。
諦めない気持ちが大事
もちろん、体質的に母乳育児が難しい方もいます。
ただ、少しでも可能性があるなら、諦めずに挑戦してみる価値はあります。
これは「母乳育児が正しい」「完ミが劣る」という話ではありません。
「母乳が少しでも出るならやってみよう」くらいの気持ちで取り組むのが良いと思います。
産後の数週間にトライするかどうかで、その後の結果は大きく変わります。
そして何より、たとえ少量でも初乳は新生児にとって大切な栄養と免疫を与えてくれます。
もし頑張っても母乳が増えない場合でも、授乳は大切なスキンシップだと割り切ってOKです。
他のママと比べて落ち込む必要はありません。大事なのは、コツコツと続けることです。
まとめ
色々書きましたが、以下が個人的な結論です。
①母乳は出た方がいい(緊急事態にも対応)
②哺乳瓶はなるべく早めに導入(育児負担の軽減、寝トレがすぐはじめられる)
③赤ちゃんによって個人差はあるので思う様にいかなくても悩まない
母乳育児は、特に産後初期において多くの課題に直面します。
母乳の量が思うように増えない時期は、不安や自己否定感に悩まされることもあるでしょう。
しかし、母乳育児には「赤ちゃんとの時間を楽しむ」という大切な側面もあります。
自分に合った方法を見つけ、パートナーや家族と協力しながら取り組むことで、赤ちゃんとママにとって最適な授乳スタイルがきっと見つかるはずです。
ママの努力は、どんな形であれ赤ちゃんの成長に大きく寄与していることを忘れないでください。
また、高齢出産や帝王切開で体力的に不利な点があったとしても、人生経験や知識を活かして柔軟に対応できるという強みもあります。
母乳育児についても、他人と比べるのではなく、自分と赤ちゃんにとって最善の選択をすることが何より大切です。
「母乳が足りない」「もっと頑張らなきゃ」とプレッシャーを感じる必要はありません。
育児は短距離走ではなくマラソンのようなもの。
最初の数週間だけでなく、長い目で見て家族みんなが幸せに過ごせる方法を模索していきましょう。

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